『すずめの戸締まり』新海誠監督作品のRADWIMPS

 

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新海誠監督最新作『すずめの戸締り』観ました。
最高傑作とか集大成という話もありますが、完成してしまったものという印象は無かったです。新しい挑戦の面も多く、より広い層にアプローチした意欲作と思いました。

さて、新海誠監督は音楽の使い方が独特。前2作でもRADWIMPSとがっちり組んでいて、サントラとか劇伴、それから主題歌というレベルを超えたコラボレーションと呼んでいいぐらい、作品の中心に楽曲が入ってます。

特に『君の名は』の「スパークル」や、『天気の子』の「愛に出来ることはまだあるか」は、新海監督の息遣いまで聞こえてきそうな強さがありました。これが、新海監督作品のインパクトになってました。

『君の名は』の、クライマックスで「スパークル」がかかる場面で、
いろんなドラマが進行して重なり、時間とか、恋愛とか救出彗星とか家族関係とか
一緒くたにして、感覚的な編集を曲とのタイミングでまとめている。あれを論理だてて説明するのは不可能で。音楽で言うところの、セッションしてるうちに名曲生まれたみたいな。偶然という事ではないのですが、そういう、感覚的な表現が生んだ奇跡みたいな名シーンだったと思うんです。新海監督と野田洋次郎がハモって、何か伝えてるみたいな感じですね。

今回の、『すずめの戸締り』は、そのMV的な手法は薄く、その点では、今回は音楽の役割は、一般的なサントラ、劇伴だったと思います。

今回は、新海監督の個人的なメッセージは、一旦置いておいて、新海監督は男性ですが、女性であるすずめのストーリーをしっかり描きましょう、ということかなと。

男性目線の恋愛が個性の新海監督が女性が主役の映画に挑戦するという点が、今回のチャレンジだったんじゃないでしょうか。

男性共感強い監督なので、ちょっと戸惑うというか評価が分かれる点でしょうか。

そこが、音楽の使い方にも現れていたと思います。
ゆえに、音楽(ヴォーカル曲)で監督のメッセージを強く伝えるスタイルを一旦封印したのかなと思いました。

RAD WIMPSといえば、法律とか社会システムとか歴史とか科学とか世の中の色んなこと仕組みやシステムを分かったり、感じた上で、それを超えて貴方が好きみたいな世界ですが、前二作って、割とアナーキーというかパンクというか。親に反抗したり、法律とか破ったり観たいなことするんですけど。今回、そういうパンクなエッジはあんまりなくて。

あと、エッチもないですね(笑)

新海監督は、ロック的な若者マインドを持った人で、そこが音楽の使い方に現れていたんですが、それだけの人じゃないので、今回は表現の幅を広げて、自分の十八番に頼らないアプローチをして、見事に成し遂げたんじゃないかなと思いました。

この音楽もそうですし、青春恋愛ストーリー的要素が押さえ気味だったり、
音楽的な手法だったりいつもと違ったり。

ただ、それで、つまらなくなったのかというと、そうではなく。
演技とか絵とかドラマ的に感情を強く伝えてました。逆にわかりやすくなったと思います。

ジブリのような全世代が共感できる国民的映画、世界中の人が注目する新海監督作として、日本的な心情や宗教観が伝わって興味持って楽しんでもらえる内容になっていて
さすがと思いました。国内国外隔てなく楽しめる作品であり、国外のマーケットも観ているからこそ、日本的なルーツとかアイデンティティが大事なんですね。

 

『君の名は』『天気の子』『すずめの戸締り』は、
新海監督と川村元気プロデューサーのタッグ三作目となりますが、
三作観て、この協力タッグのバランスが三作とも違うというか、一作ごとにさじ加減を調整しているというか、バランスが変わっている気がします。

川村さんは、ジブリ鈴木敏夫さんのような存在、つまりプロデューサーですが、
宮崎駿さんや高畑勲さんは、そもそもアニメ会社のクリエイターとして育った人たちで、ジブリで作家として、大衆性と作家性のバランスをとったと思うのですが、新海監督は、スタートが作家であり、パーソナルな私小説的な表現が彼の個性だったと思います。

なので、今後の新海監督作品で、また、斬新な音楽使いが見れると期待して、今回は、新たな新海作品を楽しむ事にしました。

 

 

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ペドロ・アルモドバル監督『パラレル・マザーズ』感想

 

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ペドロ・アルモドバル監督の『パラレル・マザーズ』と『ヒューマン・ボイス』観ました。

30年ぐらいファンなんですが、新作が毎回素晴らしく。幸せなことです。
2019年の『ペイン・アンド・グローリー』が、自伝系の集大成。やり切った感さえあったのでその後の2作とても楽しみにしてました。


映像分野のみならず、アパレルなどクリエイティヴ分野の方々にファンの多いスペインの大巨匠ですが、この人を理解する時にら音楽との結びつきを語る意味もとても重要と思ってます。この人の、アナーキーでフリーク、アブノーマル、政治的でセクシャルな主張とカラフルなセンスの背景を理解するには、80年代初頭のニューウェイブ、ディスコ・カルチャー要素の理解が不可欠です。そこにスペイン人の土着的な気質が合わさって、誰も真似できないオリジナリティになっているんじゃないでしょうか。

その面では、今回薄めかもです。
故に、B級趣味は後退。
世界的な巨匠としての評価は高まりそう。


いつものトゥー・マッチな大胆さはやや抑え目のこの2作のアプローチは、逆に新鮮に感じましたし、深みが増しに感じます。

特に『パラレル・マザーズ』は、2人のシングルマザーの物語にスペインの100年の負の歴史を超えるメッセージを重ねる離れ業。

「生」と「性」の物語に歴史が重ね、今の時代を生きるためのポジティブなパワーをもらえる映画になっています。

そんな離れ業を実現するアイコンとしてペネロペ・クルスありきなのもとても腑に落ちます。
難しいこと抜きに、彼女が演じる美しく強く生きるヒロイン「ジャニス」を中心に皆一生懸命生きる姿に心打たれると思います。


こちらを読んで興味持つ方いらっしゃったら嬉しいです。
名作多数のアルモドバル監督作品、おすすめも承りますので!


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「音楽家にとってサブスクは悪ではない」から知るデジタル音楽ビジネスの現在

川本真琴さんの「サブスク考えた人は地獄に落ちてほしい」(削除&謝罪済み)、山下達郎さんの「一生解禁しない」発言などで、今更ながら話題のサブスク。実態は

 

ニューミドルマンコミュニティや音楽デジマ講座、大阪音楽大学など、ご一緒している山口哲一さんのがファクトベースの記事が公開されているので、サブスクがアーティストを搾取している、音が宇をダメにしているといったイメージが数字的な根拠ない誤ったものであることが理解できると思います。

正しい知識をもとに議論が高まることが、音楽シーンの未来を良くすると思いますので、是非読んでみてください。

 

サブスク地獄問題については、私もYouTubeで話させて頂きました。
音楽デジタルマーケティング・スキルを活用し、「サブスク・SNS・UGM」攻略も話してますので、こちらも是非。

realsound.jp


www.youtube.com


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アーティストからの発言

物議を呼んだ「サブスク地獄問題」、Tunecore Japanを使って自分で配信を行っているSUKISHAさんは、明細をTwitterに公開され、「サブスクで収入を得ている」と発信し、こちらも話題になりました。

twitter.com

 

アーティストが自分の収入を公開することは勇気がいると思いますが、偏った情報や誤った認識が広がることは結果音楽シーンを不健康な状態に置き、アーティストやりすなーにとっての不利益な状態を呼ぶと思いますので、SUKISHAさんの行動に拍手を送りたいです。


また、Repezen FoxxのDJ社長さんも、YouTube動画において、Tunecoreからのサブスク収入が安定した収益となっていることを語っています。

youtu.be


その他、サブスクを中心とした現代音楽ビジネスについて、学びたい方は是非、私の他の記事や動画などチェックしてもらえると嬉しいです。

 

サブスクの誕生を学べるNetflixドラマ『ザ・プレイリスト』

前回の記事では、サブスクの代表的なツールであるスポティファイいついてのNetflixドラマ『ザ・プレイリスト』について語り、書いています。

wakita.hateblo.jp

 


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サブスク時代に音楽本来の感動を実現する
ユーミン万歳!』の挑戦。

CD全盛時代に成功を収めたアーティスト、そしてファンの方にとって、急速な時代の変化に寂しい気持ちになったり、サブスクに否定的になる気持ちは理解できます。

しかし、大御所アーティストや音楽関係者の方の中にも、新しいテクノロジーの中に、音楽の本質や感動を実現しようと挑戦する方もいます。

松任谷由実さんの50周年記念ベストアルバム『ユーミン万歳!』は、過去を大切に、現在を伝え、未来へとアップデートする素晴らしい作品となっています。

CDも捨てず、配信時代と向き合い、立体音響でも最新の形を聴かせます。

レジェンドにふさわしい、これから音楽を志す若い人に扉を開いてくれるような、女王の凄さを感じてください。

 

wakita.hateblo.jp


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すでに時代は進んでいる
藤井風「死ぬのがいいわ」がTikTok発世界的ヒット。

docomoタイアップの「grace」もいい曲ですが、日本の音楽ビジネスの歴史に残るヒット曲としてさらに注目を浴びてほしいのが「死ぬのがいいわ」です。
タイのTikTokから火が着き、Spotifyグローバルチャートにランクイン中の本物の日本発のスマッシュヒットです。

デジタル音楽ビジネスの時代には、CD時代には起こりえなかった、日本から世界へのヒットのチャンスが隣り合わせにあります。


www.youtube.com








以下、告知です。

SUKISHAさんやDJ社長も活用しているTunecore Japanは、音源の管理だけでなく、著作権の管理もオンラインで出来るサービスを発表しました。
サブスク時代の音楽ビジネスがさらに便利にアーティストにとって追い風となっています。サービス運営者の話が直接聞けるチャンスですので、興味ある方是非ご参加ください。

https://musictechradar20221026.peatix.com/




ニューミドルマンコミュニティ
最新の音楽ビジネスやITテクノロジーサービスを紹介するイベントの役割や可能性について考えます。

https://newmiddleman-community.peatix.com/

毎月1000円で著名ゲストの話が聞けるイベントやこういった勉強会に参加できて、つながりが出来たり最新情報得られますので安すぎかと笑 興味ある方ぜひ。

 

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サブスクのSpotify誕生を描いたNetflixドラマ『ザ・プレイリスト』


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NETFLIXのドラマ『ザ・プレイリスト』
音楽サブスクリプション・ストリーミングサービスSpotifyがいかにして生まれたかを描く全6話のドラマです。


The Playlist TV Series (2022) | Release Date, Review, Cast, Trailer, Watch  Online at Netflix - Gadgets 360
https://www.netflix.com/jp/title/81186296

 

 

原作は『Spotify新しいコンテンツ王国の誕生』

 

 


帯にも、2021年NETFLIXでドラマ化と書いてあります。ついに公開になりました。

 

 

最近、日本でも川本真琴さんが「ストリーミング考えた人地獄においてほしい」
とツイートしたり、山下達郎さんが「一生サブスク解禁しない」と発言したり、
このSpotifyが切りひらいたストリーミングが音楽アーティストや音楽シーンにとって
善か悪か、の議論に興味のある方にとってはよくまとまった実写ドラマだと思います。是非見てみてください。

全6話は、

1.CEOのダニエル・エク
2.レコード会社側を代表するソニースウェーデンのパー・スンディン
3.権利を巡る交渉を担当した弁護士ペトラハンソン
4.CTOのアンドレアス・イーン
5.共同創業者のマーティンロレンソン
6.そして、このドラマのためのキャラクター、アーティストのBOBBI-T

の6人を巡るストーリーとなっています。

 

私は、Spotifyは音楽シーンを救ったツールだと思っていますし、音楽ビジネス全体を良くしようという考えがサービスから感じます。
実際、初めてSpotifyを触った人が、これはすごいって感じで喜ぶシーンが結構あるんですけど。
音楽って、実際聴いてみてどう感じるかが大事なので、そこはSpotifyはイケてるなといつも思ってますし、ドラマの登場人物たちにも共感しました。

 

一方で、このドラマはSpotifyも現代音楽ビジネスの一部として、アーティストがどう生活したり、稼いでいくかという問題への責任を求めてるように感じました。

Spotifyの前に流行っていた違法サービスのパイレーツベイも沢山出てくるのですが、音楽は全て無料にして、世界中でシェアすべきだという思想がありまして。
それ自体、夢のある考えだったりもするんですが、そこに広告を付けて儲けているんですね。レーベルにもアーティストにも支払わず。。

 

Spotifyはレコード会社、著作権管理団体と正式に楽曲使用の契約を交わしている合法のサービスなので、そこに関しては画期的なサービスだったことは間違いないと思います。

違法サイト問題に決着をつけて、音楽ビジネスの救世主になり、今はApple Musicだったりいろんなサービスが生まれて、音源ビジネスはCD時代以上の売り上げを記録しているんです。世界では。日本は違いますけど。。

 

その辺りのポイントが、原作本とは少し違っていて、本は、コロナ前に出ており、コロナ禍でライブが出来なくなったことで、ミュージシャンがどうやって稼ぐかという問題の位置が変わったことの影響も感じます。
そんなコロナ禍においてもレコード会社は凄く売り上げを伸ばしているので、Spotifyとレコード会社が、アーティストから搾取しているという問題提起も感じました。”新しい音楽ビジネスの光と闇”って感じ?

 

 

Spotifyが新たに導入しはじめ、物議を呼んでいるディスカバリーモードの問題も投げかけていますので、そもそもどのような背景や時代状況ではじまり、この先どうなっていくかというところを描いています。

音楽ビジネスの現在と未来を知るには非常に役に立つドラマです。

是非観て頂き、感想などお話しできたら嬉しいです。コメントもよろしくお願いします!

 

 








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最新ミックスのベスト盤『ユーミン万歳!』と、松任谷正隆、GOH HOTODA試聴会動画

松任谷由実さん、ユーミンの50周年記念ベストアルバム『ユーミン万歳!』が素晴らしい。50年にわたる名曲、名作の数々はいつも素晴らしいんですが。さらなる音楽的な挑戦に注目してみました。

全アルバムがリマスターされ、ハイレゾ版もリリース済み。40周年、45周年でもベスト盤は出ており、50周年はどんなものになるのか。マニアックな話ではありますが、音楽エンタテインメントは「音」が大事、そこに注力されているからこそ『ユーミン万歳!』は輝いていると思います。

 

 

 

YouTubeで語りました。


www.youtube.com

 

 

★『ユーミン万歳!』のポイント

世界的なエンジニアであるGOH HOTODAさんによる

・マルチトラックからの最新ミックス

・曲によって、トラックの差し替え(松任谷正隆さん)

ドルビーアトモス空間オーディオ・ミックス

 

と、「音」の面での踏み込んだ挑戦があり、そこに注目です。


GOH HOTODAさんの凄い経歴

hotoda.com

 

★生配信で、音を聴きながら語るという、すごい企画


松任谷正隆さん、GOH HOTODAさん、団野健さんによる試聴会
司会:RITTOR BASE國崎さん


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1時間以上にわたって、制作の中心人物3名が語るすごい企画。
日本の音楽ビジネスの大御所が作品の制作プロセスを語る動画。こういう企画が多くあれば日本の音楽シーンはもっと活性化すると思います。リットーミュージックも素晴らしい♪

 

Dolby Atmos 空間オーディオ

映画でおなじみのアトモス。
劇場で沢山のスピーカーに囲まれた迫力の音を家で設備するのは難しく。
イヤホンやヘッドフォンの2chでこの立体音空間を再現したのが、Apple MusicやAmazon Musicで楽しめる空間オーディオです。

映画の場合は臨場感が重視ですが、音楽の場合は違って何度も繰り返し聴くものなので、心地よさが大事かと。

2つのスピーカーで前から音が出る長年の「ステレオ」の基本がありつつ、イヤフォン2つが耳の中で真横から別々に音が入ってくる環境、その中でどう立体的な音像や表現を作るのか。

左右、前後、上下に広がる空間の中で、何の音をどこに配置するか。
各パート分離が良くなり、一つ一つの音がとてもクリアに聴こえます。
一方、音が重なったパワーが失われない様バランスも必要です。


トップエンジニアであり、ユーミンファンを自認され、全アルバムリマスタリングを担当されたGOH HOTODAさん。近年、ドルビーアトモス・ミックスも研究されたということで、今考えられる最高峰、最先端の「音」だと思います。

このミックスは、Apple Musicの空間オーディオでしか聴けませんが、このアトモス・ミックスはデジタル・テクノロジーを用いた最先端の取り組みであり、その影響はハイレゾ、CD、ストリーミングなどの音源、またすべてのデバイスで、影響を与えているので、すべてが現時点のベストの音だと言えます。

 

トラックの差し変え、修正

80年代後半の「シンクラヴィア時代」の固いドラムの音の差し替えについて、語られているところが興味深い。
否定的なニュアンスに聞こえるが、この時代は「ユーミン」が社会現象化し、日本が経済大国、技術大国として世界で存在感を持っていた時代。最先端の機材を用いて、世界レベルの最先端を志した作品でもあります。松任谷由実さんの歌う、日本的心情や物語感性を世界レベルの展開を目指しただろうこの時期は、ある種独特なオーラを持っていて、荒井由実時代や80年代前半までの曲「優しさに包まれたなら」「ひこうき雲」「中央フリーウェイ」「恋人がサンタクロース」のような曲とは違う文脈がある。人によっては、荒井由実時代が好き、という人もいる。
最新、最先端であり、世界中が「勝ちたい」と思ってた時代。コンピューター・テクノロジーが社会を、音楽を変え始めた時代。2020年代へと連なる起点の時代だったと思う。そんな時代に果敢に向き合い、1アーティストの表現を越えて時代の音楽を作ったことが、他の時代との違いに結び付いたんじゃないかと思う。
今回の修正により、他の時代の曲と馴染んでいる。
この頃、日本経済はバブル崩壊し長い停滞の時代へと向かう。そんな時代にも、人はどう生き、どんな恋をし、景色を見ながら何を感じていたのかということを変わらず歌い続ける松任谷由実と出会える音源になっていると感じた。

 

テクノロジーへの挑戦、クリエイティブからみた「サブスク」

「サブスク地獄」問題が議論されたりするご時世のタイミングで、この作品が出ていることが私的にはホットなのですが。「音」という点で、デジタル音楽サービスは進化していて、CDでは表現できない世界に突入している。
ハイレゾ音源でのストリーミングや空間オーディオなど、技術革新はこの先益々起こっていく。そんな時代なので、CDは最先端というより、一時代を作ったフォーマットとしてヴィンテージ的に愛されて行ってほしいと思う。
リスナーが何を買い、何を聴くかは選択肢があるべきで、限定するものではないと思う。ビジネスサイドの人間としては、すべてにベストを尽くしたいし、どのフォーマットで聴いた人も楽しんで満足してもらいたいと思うだろう。
CDのパッケージや特典、ブックレット等すばらしいお宝商品はどんどん購入してほしい。とはいえ音楽エンタテインメントは「音」が中心であってほしいので、『ユーミン万歳!』のように、最新フォーマットでの挑戦こそクリエイティビティが発揮できるので、ファンの方々も事業者も未来に向けて新しい挑戦が継続可能な宣伝、販売、購入、リスニングを意識してもらうと、音楽シーンは、もっともっと楽しくなるんじゃないかと思います。

 



ユーミン万歳!』はこちらから!

sp.universal-music.co.jp

 

こちらの記事もわかりやすいです!

www.e-onkyo.com








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88rising『HEAD IN THE CLOUDS 2022』取材記事まとめ


8月20日、21日にLAのパサデナで行われた88rising主催フェス『HEAD IN THE CLOUDS』に行ってきました。TERIYAKI BOYZⓇの協力により、TERIYAKI及びフェス、88risingについて取材させて頂き、下記のメディアで記事執筆させて頂いております。

 


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4月のコーチェラ・フェス、メインステージでのインパクト、Joji「Glimpse of Us」の大ヒットなど、勢いが止まらない88rising。12月にジャカルタで行われるフェスには、YOASOBIが出演することが発表され、日本でも広く注目が高まりそうな88rising、日本の音楽シーンにとっても注目の存在です。

 

是非、ご参考ください!

 

 

Musicman 「88rising CEOショーン・ミヤシロのインタビュー」

www.musicman.co.jp




★Rolling Stone Japan
「HEAD IN THE CLOUDSフェスレポート」

rollingstonejapan.com

TERIYAKI BOYZⓇライブレポート」

rollingstonejapan.com

TERIYAKI BOYZⓇインタビュー」

rollingstonejapan.com

 

88risingからレジェンドとして招待され実現した『HEAD IN THE CLOUDS』でのライブ。メンバーも関係者皆が想像したより遥かに盛り上がってました。
考えてみればアジア人グループで、ファレルやカニエ、ダフトパンクなんかと共演しているアーティスト他にいないですよね。TERIYAKI BOYZⓇそして、NIGOさん、すごい。
1曲目の「HeartBreaker」からダフトパンクサウンドが鳴り響いてましたし、お客さんもわらわら集まり。。50分のステージ盛り上がり続けました。(Always Rising!)
そこに至る準備の話や「TOKYO DRIFT」の制作秘話など。この4人でのチームワークが、RIP SLYMEm-floとはまた違うスペシャルなマジックがあることがよくわかりました。
世界中を飛び回っているTERIYAKI BOYZⓇまた機会あれば同行したいものです。

日本、海外隔てない音楽ビジネスの参考になりましたら嬉しく思います。

 


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どのパフォーマンスも素晴らしいのですが、会場の雰囲気がいい!
アジア人の穏やかな優しさが溢れる、ピースなフェスでした。

 

 

脇田・ショーン・ミヤシロ・物袋正雄

 

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「実戦」で学ぶ音楽ビジネス~音楽デジマ講座とMusic Marketing Lab

音楽デジマ講座がなんと第3期をスタートすることになりました。
また、この講座から生まれた「MML(Music Marketing Lab)」の活動開始も発表されました。

この講座とLabの特徴は、音楽デジタルマーケティングを学ぶカリキュラムとして「実戦」を取り入れていることです。

講義で学んだ上で、実際にアーティストや事務所、レーベルと、楽曲リリースやSNSアカウント運用や動画発信などを一緒に行います。Labは講座修了生が、アーティストや事務所、レーベルの案件を受け、ノウハウやデータ、経験を蓄積し、メンバー間でシェアし「実戦」での学びを継続します。

第1期の講座を終えてから、試験的に活動を開始し、約半年の活動を経て正式に始動しました。

 

 

MMLでは、この半年ほど、再始動したRIP SLYMEや、音楽コラボアプリnanaとのプロジェクト、浅田祐介プロデュースで90年代J-POPの名シンガーが集まったLegato projectなど「デジマ実戦」させて頂いております。TikTokで大きなバズを生み、サブスクやYouTubeでの再生回数が10倍以上になったシンガーなど、今の時代らしい事例も得ています。

※興味あるアーティストさん、事務所、レーベル担当者さん、気軽にご連絡ください。

 

現代音楽ビジネスにおいてデジタルマーケティングは、全ての関係者が取り組むべきものです。かつての音楽ビジネスでの制作・宣伝・販促やライブ、FC、グッズなど「分業」で、特定の宣伝担当者だけが行う「プロモーション」とは次元が違う、全方位のビジネスマネジメントです。

しかし、実際行われている「デジタルマーケティング」というと、コンサル的なマーケティング知識や戦略を提供して、実際の運用はアーティストや現場スタッフが手を動かず形です。メジャーレコード会社のデジタルチームが行なっているのも、このイメージです。現場経験に乏しいデジタル担当が、A&Rやアー担経由でマネジメントに、一般的なネットトレンドの情報を投げる。しかし、「音楽」という人間が商材であり「心」を扱う仕事において、現場を知らず、数字や概念のマーケティングは説得力がありません。そんな現場で起こっている事に迫っていける力を持ったデジタル担当が必要ですが、人材不足は否めません。しかも旧来の業界企業では、分業が発達しておりデジタル部署のスタッフが現場経験を持つチャンスはなく、人材は成長しません。

一方、アーティスト本人やマネジメントといった現場の当事者たちも、これまでの音楽ビジネスになかったデジタルマーケティングへの対応が求められています。しかし、彼らは楽曲制作やライブなどで、ものづくり、感動づくりの「戦場」の真っ只中で、終わりのない産みの苦しみ(喜びでもある)の中にいます。よってデジタルマーケティングは後回しになることは、長年、音楽現場を経験してきた私にはよくわかります。

 


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デジタルマーケティングを身に付けた音楽ビジネスマンを育成する事、そして、アーティストや現場スタッフが、今の時代にアーティストビジネスを成功させるために、デジタルマーケティングが不可欠であること。これを強く理解してもらう必要があります。

講座、そしてLab。また私が取り組んでいるコミュニティや大学での講義など。
音楽ビジネスを理解するマーケターの育成と音楽マーケティングを理解する音楽ビジネスマンの育成に必要な「実戦」。

学んだ知識や情報を「実戦」で使い、アーティストやファンに貢献することで学び続けることが大事と考え取り組んでいます。

多くの人に興味を持ってもらえましたら嬉しいです。


★【受講生募集中】第3期音楽デジタルマーケティングブートキャンプ

https://musicmarketing-bootcamp3.peatix.com/

★説明会もやってます。

8/7
https://musicmarketing-bootcamp3-pre3.peatix.com/
8/14

https://musicmarketing-bootcamp3-pre4.peatix.com/

 

 

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