音楽で「フェイク」「ヘイト」を超える②「人生に必要なことは音楽から学んだ」
「フェイク」や「ヘイト」が蔓延するSNS社会が及ぼす深刻な影響は深刻に対して音楽は何ができるのか?
2/12日行うイベントに先立ち、記事を書いております。
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前回、「フェイク」「ヘイト」がなぜここまで人を動かすかという問題について、アメリカ政治を事例にスティーブン・バノンやケンブリッジ・アナリティカ(CA)事件を中心に書きました。
バノンや、CAのクリストファー・ワイリーは政治を変えるために「文化」を利用しました。バノンは近未来ディストピア小説からインスパイアされ、プロパガンダ映画を制作し、匿名掲示板で起こったゲームユーザーたちの反ポリコレの動きから、着想を得ています。
日本にルーツを持つアメリカの匿名掲示板でヲタク たちが繰り広げる、怒りやコンプレックス、不安、不満に着目し、政治利用したバノンは、ある意味で人間の特性を知り尽くし、何をすべきかをいち早く見抜き、行動を起こし、システムとコンセプトを作りあげた人物だと言えます。
バノンやトランプの人間理解は「ダークサイド」とも言うべき、人間の弱さに付け込んだ操作。私のような音楽をもとにした人間観を持つ者には相容れないものがあります。
トランプの政策に関して評価する考えも一定の理解ができますし、人それぞれ自由な考えがあっていいです。オルタナ右翼だろうがリベラルだろうが「フェイク」「ヘイト」については、誰もが反対ではないでしょうか。エンタメで許されることも、政治に利用してはいけません。バノンやトランプが行った「文化」や「情報」を武器にした戦いに、音楽人は防御、対抗していかないと思っています。たかが「音楽」、されど「音楽」です。
テクノロジーの発達は、法や経済システム、モラル、慣習が変化するスピードをはるかにを超えております。TwitterやFacebook他大手プラットフォームが、トランプやトランプ支持者にフル利用されました。議事堂侵入という犯罪が起こったことは、テクノロジーの進歩、社会の変化に、ルールやモラルが追いついていない事の表れです。今後もこういった事は起こり続けると言われています。おそらくそうでしょう。
音楽による人間理解
人生に必要なことは全て音楽で学んだ。
言葉、メロディ、リズム、サウンド、、ここから受ける感情を伴った豊かな情報は、先人からの歴史を学ばせてくれ、まだ見ぬ未来を感じさせてくれます。
超一流のエンタテイナーであるドナルド・トランプは、音楽も演出ツールの一つとして有効に使おうと考えましたが、アーティストから使用を反対されています。
意図的に作品のメッセージと違う使い方、さらに政治的な場で人心操作に使うことは危険です。また、白人至上主義思想への賛同は、音楽人なら受け入れることが出来ない思想だと思います。
音楽や芸術は、政治やビジネスに利用されきた歴史があります。
音楽人の葛藤の歴史は、NHK朝ドラでも描かれました。
しかし同時に、物事は単純ではなく、善か悪かでは片付かない。カニエ・ウェストの投じた一石、キレイ事だけでは済まない。これもまた「音楽」だと思います。
音楽から学ぶ
「音楽で学ぶ」という考え方は、科学技術の最高峰教育機関であるMITでの音楽科目を採用され、4割の学生がこの授業を受けているそうです。
「技術革新が進むほど、人間理解が求められる」
ニューミドルマン・コミュニティ、大阪音楽大学でもご一緒している山口哲一さんから、推薦されたこちらの本『MIT マサチューセッツ工科大学 音楽の授業 世界最高峰の「想像する力」の伸ばし方』には、音楽を通してどのように社会と関わっていくかについて、重要なヒントが沢山書かれています。
私は、これまで、音楽プロデュースやマネジメントの仕事を続けてきた中で、まだ見えない時代の空気を予言したような作品の誕生に沢山出会えました。また、学びが仕事に役立つと考えてきましたが、音楽そのものが学びであるという考えはこれからの仕事で形にしていきたいと思います。
コロナ禍により、更に先が読めない時代が到来し、DX(デジタル・トランスフォーム)が進む中、音楽で社会の幸せに貢献したいと心から願います。
この記事を書いているときの気分をもとに選曲し、プレイリストにしてみました。
関係ありそうな、なさそうな曲たち、さんざん理屈こねましたが、理屈じゃない部分も。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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脇田敬
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著書『ミュージシャンが知っておくべきマネジメントの実務』,