NETFLIXのドラマ『ザ・プレイリスト』
音楽サブスクリプション・ストリーミングサービスSpotifyがいかにして生まれたかを描く全6話のドラマです。
https://www.netflix.com/jp/title/81186296
原作は『Spotify新しいコンテンツ王国の誕生』
帯にも、2021年NETFLIXでドラマ化と書いてあります。ついに公開になりました。
最近、日本でも川本真琴さんが「ストリーミング考えた人地獄においてほしい」
とツイートしたり、山下達郎さんが「一生サブスク解禁しない」と発言したり、
このSpotifyが切りひらいたストリーミングが音楽アーティストや音楽シーンにとって
善か悪か、の議論に興味のある方にとってはよくまとまった実写ドラマだと思います。是非見てみてください。
全6話は、
1.CEOのダニエル・エク
2.レコード会社側を代表するソニー・スウェーデンのパー・スンディン
3.権利を巡る交渉を担当した弁護士ペトラハンソン
4.CTOのアンドレアス・イーン
5.共同創業者のマーティンロレンソン
6.そして、このドラマのためのキャラクター、アーティストのBOBBI-T
の6人を巡るストーリーとなっています。
私は、Spotifyは音楽シーンを救ったツールだと思っていますし、音楽ビジネス全体を良くしようという考えがサービスから感じます。
実際、初めてSpotifyを触った人が、これはすごいって感じで喜ぶシーンが結構あるんですけど。
音楽って、実際聴いてみてどう感じるかが大事なので、そこはSpotifyはイケてるなといつも思ってますし、ドラマの登場人物たちにも共感しました。
一方で、このドラマはSpotifyも現代音楽ビジネスの一部として、アーティストがどう生活したり、稼いでいくかという問題への責任を求めてるように感じました。
Spotifyの前に流行っていた違法サービスのパイレーツベイも沢山出てくるのですが、音楽は全て無料にして、世界中でシェアすべきだという思想がありまして。
それ自体、夢のある考えだったりもするんですが、そこに広告を付けて儲けているんですね。レーベルにもアーティストにも支払わず。。
Spotifyはレコード会社、著作権管理団体と正式に楽曲使用の契約を交わしている合法のサービスなので、そこに関しては画期的なサービスだったことは間違いないと思います。
違法サイト問題に決着をつけて、音楽ビジネスの救世主になり、今はApple Musicだったりいろんなサービスが生まれて、音源ビジネスはCD時代以上の売り上げを記録しているんです。世界では。日本は違いますけど。。
その辺りのポイントが、原作本とは少し違っていて、本は、コロナ前に出ており、コロナ禍でライブが出来なくなったことで、ミュージシャンがどうやって稼ぐかという問題の位置が変わったことの影響も感じます。
そんなコロナ禍においてもレコード会社は凄く売り上げを伸ばしているので、Spotifyとレコード会社が、アーティストから搾取しているという問題提起も感じました。”新しい音楽ビジネスの光と闇”って感じ?
Spotifyが新たに導入しはじめ、物議を呼んでいるディスカバリーモードの問題も投げかけていますので、そもそもどのような背景や時代状況ではじまり、この先どうなっていくかというところを描いています。
音楽ビジネスの現在と未来を知るには非常に役に立つドラマです。
是非観て頂き、感想などお話しできたら嬉しいです。コメントもよろしくお願いします!
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著書『ミュージシャンが知っておくべきマネジメントの実務』,
経産省監修『デジタルコンテンツ白書』編集委員
ポッドキャストも始めました。
2022年4月開講 大阪音楽大学ミュージックビジネス専攻
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