デジタル音楽ビジネスNOW!「ショート動画とインスタについて」

TikTok革命以後の音楽デジマ(音楽デジタルマーケティング)について思う事。
今回は、ショート動画とInstagramについて書いてみます。

 

ショート動画への注力
ヒットを狙うためには、ショート動画、特にTikTok
ところが、今までのSNSのようにオフィシャルアカウント頑張ればいいというわけではなく、流行はユーザーが作っている。なので、UGC(User Generated Contents)促進の開発施策に力を入れている。それについてはまた別の機会に。

UGC施策に取り組んでいるのですがで、これだけやればいいとはいかず。いわゆるSNSもしっかりやらなければいけない。

ポピュラーなSNSと言うと、X(Twitter)、InstagramFacebookです。

Instagramの攻略
X(Twitter)はもともと音楽との相性が悪い。言葉で伝えられない感情を伝えるという、音楽の本質と違う。なので、そもそもアプリを開いた時点で音声がオフ。これはInstagramも同じ。TikTok以降のショート動画革命は、SNSに音楽を復権させたと思っています。

『デジマの教科書』では、TikTokYouTubeSpotifyにページを割いてInstagramは、詳しく書けなかったのですが、ここでちょっと多めに書いておこうと思います。

今、SNSというとInstagramが一番人気だと思います。
X(Twitter)はディスやヘイトを撥ね返す文章力、反射神経を持つ人じゃないと得しないし、不特定に晒されるものとして、ユーザー離れが加速している。しかし、音楽プロモーションでは、ライブ告知など連絡には向いている。

しかし、意見や想いを伝えるという点では、言葉や文章より、音源、動画、写真とかの方が音楽系には合っているのではないか。なので、多くのミュージシャンや関係者はXの利用は告知に留め、ポッドキャストや動画で行う方がいいのではと思う。炎上芸は音楽とは相容れないと思うのですが、どうでしょう?

さて、Instagramについて。

X(Twitter)のように、とにかく皆に広めたい!というよりは、「自分を守りながら繋がりたい」「見られたいけど見られたくない」といったような「粋」なツール?
そんなInstagramは、成り立ちが違う3つの機能が合体している。
「普通の投稿」「ストーリー(Stories)」「リール(Reels)」

写真をシェアするSNSだった本来のInstagram「普通の投稿」。普及して、みんなが使うようになり、この投稿でおススメに掲載はされるのは流行りもの中心。インフルエンサーとミュージシャンは違うので音楽系にとってはそもそも不利です。そこで、「SNSやデジタルに注力する=インフルエンサーになる」という方向の発想での頑張りは危険。あくまでもミュージシャンという軸はブレさせない事が大事です。

「ストーリー(Stories)」はSnapchatを真似た機能としてスタートしたように、SNSで繋がりすぎないよう程よい制限があることが肝なので、基本フォロワーへの連絡。近しい関係の中での連絡のようなニュアンスで個→多数へ作品を広めたい音楽宣伝には向かない。しかし、今の主流であるInstagramで、ここだけがリンクをつけられる(宣伝していい)場所なので、こまめに投稿しないといけない。

「リール(Reels)」は、TikTokの真似た機能なので拡散性がある。Instagramでフォロワー以外の新規さんに見てもらうには、Reelsを投稿しないといけない。ということで、このReelsのおかげでなんとかInstagramにプロモーション・ツールの要素が保たれている。リール動画は、フィード表示の有無を選択できる。このあたりは「見られたいけど見られたくない」という気持ちに応えた細やかな機能と言えます。

なので、音楽デジマとしてのインスタ3機能の使い方としては、「通常投稿」「ストーリー(Stories)」はファンや関係者向け、宣伝、拡散はリール(Reels)。あと、ホーム画面を見てくれた人に、何者か知ってもらい最新情報を伝え、リンク誘導するための「ハイライトを使う」という考え方になります。

インフルエンサー」ではない、と書きましたが、ミュージシャンはやっぱり音楽にモノ言わせないとと思うのです。音楽には完成というものが無く、生き物のように作り手と聴き手の間で動き続けるものです。日々、感じ、考えることが多く、曲作りやレコーディング、ライブなどクリエイトに忙しい。これほどネットツールが増えると皆さんパンクしますね。そこをサポートしたいといつも思っています。その点、ショート動画には公式音源を動画に使えますので、「音」でコミュニケーションできるという点がいいですね。

20世紀の音楽関係メディア(テレビ、ラジオ、紙)に当てはめて考えると、ショート動画(TikTok、Reels、YouTube shorts)が、誰もが使えるテレビCMのようなものだとすると、Instagramの通常投稿やStoriesは、紙媒体、雑誌やチラシのような存在?インタラクティブなコミュニケーションツールでしょうか。ライブハウスで1枚1枚チラシを配ったり、ホールのロビーで1時間2時間フライヤーを折り込んだように、繋がった人たちに情報を届けるところが似ているのかもしれないと思います。

ここから先は、アーティスト性、作品性などによって運用法が変わってきそうです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

脇田敬
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